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金沢美食ロード
■ 金沢の風土がうみだした心・浅田屋の料亭物語
<第一回 浅田屋>
時をこえる「心」
晩秋の吹き寄せ料理(石亭)
◆老舗は常に新しい
金沢で多数のフードビジネスを経営する浅田屋の歴史は、
四代将軍・徳川家綱17才の1659年(萬治2年)までさかのぼることができます。 ちょうど松尾芭蕉が15才の時ですのでその時代背景が分かります。
この年、藩御用達の飛脚業を拝命し、江戸と金沢の間で人と人との心を200年間代々取り繋いできました。そして時代が変わり大政奉還が行われた1867年(慶応3年)、十間町に旅籠として誕生し、金沢の料亭の特徴である「おもてなしの心」を一環して追求しています。
浅田屋がダイナニズムを発揮し始めたのは現社長・浅田裕久氏が当主となられた時からで、金沢で初めて「しやぶしゃぶ」を紹介した料亭・石亭が始まりでした。
その後、帝国ホテルのコックも研修に来るほどのステーキハウス・中華料理店・イタリアンレストラン・活魚専門料亭・ホテルと次々と新しい業態を開発し、金沢に初めて和洋中のクローバルレストランや食べ放題を提案したのもこの人でした。
常に金沢という「土」を意識して新しい「風」を読み取り、若い力を信頼して乗り切るのが成功の方程式と見受けられました。
浅田屋に限らず江戸時代から連綿と続く「こころ」。時代は変わってもその底辺に流れるものは変わらない。それこそが金沢が世界に誇るコンセプトなのです。
記念すべき第1回は、浅田屋の旗艦店・「加賀・石亭」を取上げました。
石亭の正面
あったか冬のメニュー
「かぶら釜」
◆新メニュー
2003年11月初旬。
それは、浅田屋の旗艦店「石亭」の会議室での店長・調理長と私との何気ない打ち合わせの中から誕まれた進行中のプロジェクトなのです。
店長
「松本さん、何かお客様が喜ぶような素材なにかない?」
のぶちゃん
「この間、紹介した「下関のふぐ」と関口宏の「どっちの料理ショー」にも特選素材で取上げられた「日本一のすっぽん」だけではインパクト弱いですか?」
調理長
「うん、あれはチャンと冬の鍋メニューに入れたョ。でもね、そこに止まらないで「もっともっとという心がお客様の満足を生む」という成功の法則は知っているわけでしょう?」
のぶちゃん
「うーん。。。o(゜^ ゜)」
下関の天然ふぐ
ふぐ鍋