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加賀・田舎みそ:おいしさの秘密

おいしさの秘密


◆田舎みその美味しさ2つの秘密

1 加賀の田舎味噌

加賀の田舎味噌は、江戸時代において加賀前田藩の軍需品として統制され、長期保存が効くように長期間じっくりと熟成させた塩分が高めの辛口のみそが原点です。

そのため金沢城から徒歩3分のところに味噌蔵を集中させ管理したため「味噌蔵町」という地名も残っています。

合戦の多かった戦国時代には、陣笠を鍋にして味噌で作った味噌玉と紐として使っているズイキの干したものをいれた陣中食が作られていました。今のインスタント味噌汁の原型ですね。


味噌は通常、米味噌(大豆、米、塩)、麦味噌(大豆、麦、塩)、豆味噌(大豆、塩)の3つに分かれ、田舎味噌といえば全国的には麦味噌をさすらしいのですが、金沢では米麹をつかった米味噌を「田舎味噌」と総称します。

米麹を多く使っているため、コクがあり味も濃厚です。色も白や黄色、赤と色々とあり、これは米麹の量によって変わってきます。熟成期間は短く味は甘みがあり、時代に合わせて改良されたうまみの強い味噌です。金沢では70%の家庭でこの味噌を使っています。


2 味噌の歴史

味噌の起源は、「中国伝来説」と「日本独自説」の2種類あることをご存知でしょうか?
「中国伝来説」では古代中国の大豆塩蔵食品の「醤(しょう・ひしお)」だと言われています。
醤になる前の熟成途中のものがとてもおいしかったので、これが独立し味噌に発展したのです。
このことから、未だ醤にならざるもの、すなわち「未醤(みしょう)」と名付けられ、みしょう⇒みしょ⇒みそと変化したと言われています。
「日本独自説」によると、弥生時代から誕生したと言われています。


この時代は冷蔵庫などはないため、様々な保存方法が生み出されその中に塩漬がありました。
塩漬をすると腐敗を防ぎ味も美味しくなったそうです。そして大豆を煮て常温に晒し、塩を漬ける方法が編み出されました。誕生以来1300年以上にわたり、味噌は日本人の食生活の中で育まれ発展してきました。
日本全国それぞれの地域で、原料事情、気候風土、食習慣や嗜好に合わせたさまざまな特色を持った味噌が造られるようになったのです。


今でも味噌の種類は地方名から、信州味噌、加賀味噌、仙台味噌、西京味噌などと呼ばれており、『故郷の味』として親しまれています。

加賀みそはどんな料理に使っても食材の味をそこなわず、醸し出される香り、コク、濃厚でふくよかな味わいです。


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