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加賀丸芋うどん:おいしさの秘密

おいしさの秘密


◆加賀丸芋うどんの美味しさ3つの秘密


1 加賀丸芋の量を3倍にしました

もともと加賀丸いもを使っていましたが、使用量が足らず、つやつや感、歯ざわりが足りません。
せっかくの特産品です。
加賀丸いもの量を思い切ってたっぷりと3倍にしました。
原価ではなく美味さを追求するのです。
また嬉しいことに加賀丸いもには薬膳効果がありました。
漢方薬の山薬(やまぐすり)とは、ヤマノイモの根の外面を乾したもので、昔から滋養強壮の生薬として親しまれてきました。
大腸ガンや高血圧の予防、また、便秘の解消にも効果があり、美容や体力・精力増進などの栄養食品として、中国から珍重され伝来した山芋だったのです。

2 麺にしまりを加えるため塩を能登塩に変えました

麺に締りが足りませんでした。
塩は何を使っているのと聞いたところ、精製塩ですとの答えでした。
日清製粉から塩の種類、塩分濃度の指導を受けたとの事でしたが、麺のしまりが足らず、パンチが薄いのは、ここに理由があると思いました。
これをクリアするには、塩分濃度を上げ、且つ塩の種類としては、朝のNHKのドラマ「まれ」で有名になった “ ガツっ ” とした味の、ミネラルいっぱいの能登塩が最適です。

奥能登の天然塩・にがりの原材料は、日本海の海水です。
能登半島の海水は千島寒流と対馬暖流とが交錯しており、ミネラルを多く含んでいます。
珠洲の伝統技法によってつくられた塩は、おにぎり、漬物などのシンプルな味付けにはもちろん、料理の仕上げに適しており、素材の持ち味が最大限に引き出されるのです。

なお、塩分濃度があがり辛くならないの?との心配は杞憂にすぎません。
うどんに塩を加えるのは、グルテンを引き締める作用があるからです。
これを収斂(しゅうれん)効果といいますが、このことによってうどん生地により強い粘弾性を持たせることが出来ます。
また、小麦粉にはたんぱく質分解酵素が含まれており、塩はこの酵素の活性を抑える働きもするので、生地がダレるのを防ぐ働きもします。問題はそのバランスなのです。

3 小麦の甘みを重視して国産の小麦にしました

美味しければいいのですから、材料の小麦を輸入小麦から性質の違う国産小麦の2種類のブレンドに変えることにより甘みを引き出しました。
国産小麦は、外国産の小麦粉に比べシンプルな粉の甘さや、日本人の大好きなもちもち感と粘りのあるコシが楽しめ、ポスト. ハーベスト農薬は使用されていないため自然な食で元気になります。

そしてあえてもうひとつあげるとすれば、もともと使われている水の原水が、霊峰 ・ 白山を源流とする手取川の伏流水なのです。
近くには日本百名水に選ばれた「遣水観音霊水(やりみずかんのんれいすい)」もある水に恵まれた立地でこのうどんは作られているのです。

補足ながら、先ほどうどんに含まれる塩の量を増やしたといいましたが、茹でた後のうどんには、そのまま塩が残っている訳ではありません。
というより、ほとんど残っていないといった方がいいかもしれません。
普通に茹でると塩の90%は湯の中に溶出してしまうからです。

そしてここに、うどんに塩を加えるもう一つの理由があります。茹でる時、溶け出た塩の隙間にお湯が入り込むので、その分、茹で時間が早くなりスピーディーにお客様に提供できるのです。

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